Inventor 拘束駆動入門

 

(1)             拘束とは?

(2)             拘束駆動とは

(3)             アニメーション出力

(4)             拘束駆動と自由度

(5)             拘束に関数を組み込む

(6)             拘束駆動応用例

 

(1)             拘束とは?

アセンブリでパーツを配置し、拘束を指定します。(これ日本語?)

パーツとは部品の事、アセンブリとは組立ての事を意味します。拘束を指定するとは部品を組み付ける事です。

要するに、部品を集めて組み付ける、てなとこです。

 

例えば、パーツ1(電車)をパーツ2(レール)に拘束(組み付ける)するとします。

角丸四角形吹き出し: 面C角丸四角形吹き出し: 面A’角丸四角形吹き出し: 面B’角丸四角形吹き出し: 面B角丸四角形吹き出し: 面A角丸四角形吹き出し: 面C’

パーツ1

 

パーツ2

 
     

 

パーツ1の面Aとパーツ2の面A’  パーツ1の面Bとパーツ2の面B’ が向き合って接している拘束を設定します。

角丸四角形吹き出し: メイト角丸四角形吹き出し: フラッシュ   

 

タイプをメイト、拘束タイプをメイト、オフセット0で、面を2つ選択し、適用を押します。

 

この2つの拘束ではまだ完全に自由度を奪っていません。マウスでパーツ1をドラッグすると

パーツ2の長手方向にだけは自由に動かすことができます。

さらに、面Cと面C’をフラッシュ拘束(オフセット0)することで、完全にパーツ1とパーツ2が固定(自由度が無い)されます。

 

(2)             拘束駆動とは

ここまでの例では拘束を設定する際、オフセットを0としまし。

拘束駆動とは、このオフセットを連続的に変化させる事で機械の動作をシミュレーションすることです。

この例では、パーツ1、2の面C、C’に対するフラッシュ拘束を0mmから400mmまで変化さることで

レールの上を走るモノレールのような動きを表現できます。

左矢印吹き出し: 実行ボタンで動きます。
(記録も可能!)

角丸四角形吹き出し: 実行角丸四角形吹き出し: 記録  

 

(3)     アニメーション出力

Inventorの拘束駆動には標準機能としてアニメーション出力機能が付いています。

CADにアニメーション出力機能、無しが一般的です。ユーザーにはこれはとても嬉しい標準機能と思います。)

「記録」を押すし「ビデオの圧縮」を設定します。私はMicrosoft Video 1を選んでいます。(他はよく解らない...)

これでAVIファイルが作成でき、Windows Media Player 等で簡単に再生できます。

私はお客さんにInventorでアニメーションを作って、資料の1つとして渡しますが、これがとても受けがいいです。(^^;)

 

 

(4)             拘束駆動と自由度

拘束駆動は1 つの拘束に対してのみにしか使用できませが、例えば、マジックハンドのように

各接続部分は完全に拘束されてないため、ハンドルだけを動かすことで、リンクした全てのパーツが

自由度の中で動きます。逆に自由度に矛盾があると動く事ができません。

動いている途中でも矛盾が発生した時点でエラーが発生します。

 

この距離を、

拘束駆動で動かします。

 

 

※このように、拘束駆動で機械の動作シミュレーションや、干渉チェックなどが、可能です。

 

(5)             拘束に関数を組み込む

拘束駆動は1 つの拘束に対してのみにしか使用できませんが、計算式を使って、

拘束を代数的に関連付けることができます。

例えば、自動ドア(下図)を考えて下さい。青と赤の扉が同時に逆方向に動きます。

  

各扉は柱にフラッシュ拘束をまず与えます。拘束を設定するとそれは全てパラメータとして登録されます。

登録内容の変更追加をパラメータ・ダイアログで行います。

 

[標準]ツールバーで[パラメータ]ツールをクリックします。

 

 


 

この例ではパラメータ名をRedとBlueに変更し、Blueの計算式にRedと与えました。

これで、Redを拘束駆動し値が変化すると、その値がBlueに反映します。

実際に動かすと、こんな感じです。

(6)             拘束駆動応用

サンプル1 時計

長針パーツ のパラメータ L に対し 短針パーツ のパラメータに L/12を計算式に入力します。

これで長針を拘束駆動すると、時計の動きを表現できます。

詳細はサンプルデート参考にして下さい。(^^;)

 

サンプルデータ (Clock.lzh)

 

サンプル2 ピストン

シャフトを回転することで拘束されている各ピストンが動きます。

当たり前かもしれませんが、機構どうりに動きます。

パースを付けるとカッコいいかな (^^;)

サンプルデータ (eng.lzh