新潮文庫の「新版 放浪記」(著者 林芙美子)の一節に #文庫のカバーに書いた日付からするともう20年くらい前に買ったことになるはず。 (四月×日) 一度は気休め二度は嘘 三度のよもやにひかされて…… と言うのがありますが、これって「どんたく」歌われる「ぼんち可愛いや」の2番の歌詞 なんですよね。(と福岡在住者に同意を求める。) 「ぼんち可愛いや」の方は、 浮気男のくせとして女房にするとは洒落かいな。 と続きます。 #女房→嫁→よめ→四度目 の洒落ってことでしょう。 この文章を初めて読んだときに、出てきた疑問が、「なんで、林芙美子は、一地方でしか 歌われない曲を知っているのか?」 毎年4〜5月になると、この件を思い出して、調べて見るんだけどはっきりした答えはまだ 出ていない。 今年ざっとインターネットを使って「ぼんち可愛いや」について調べたところでは、 1番目の歌詞 ぼんち可愛いやねんねしな 品川女郎衆は十匁目 十匁目は鉄砲玉、玉屋は川い、スッポンポン これは、江戸時代末期、江戸で流行った「くさり歌」の最後の部分だと言うことですが、 「ぼんち」=関西的表現 「川い」 =福岡的表現 がちゃんぽんになっているので、だいぶ原形から変わっているんでしょうか。 (どんたくでは明治中期から歌われるようになったらしい。) そして、2番め以降の歌詞については、大正時代中期に作られたとあった。 http://www.media-line.or.jp/dontaku/sound.html 林芙美子の放浪記は昭和初期だし、福岡(筑豊)に縁のある人だしなぁ。 それとも「ぼんち可愛いや」って昔はメジャーな曲だったのかなぁ。 と言ったところで、停止してます。 今年もどんたくが終わったらまたこの件を忘れて、来年4月に二十何回目かの調査に入るんだろうか。